善意がハラスメントになるとき〜OJTで起きた実例と学び〜

60歳からの人生リスタート

善意がハラスメントになるとき

〜OJTで起きた実例と学び〜

― メンタルフォローと業務フォローの線引きができなかった結果 ―

職場でのハラスメントは、

怒鳴る・叱責するといった分かりやすいものだけではありません。

善意で行った指導やフォローが、

相手の受け取り方次第で「ハラスメント」と認識されることもあります。

今回は、私自身がOJTを担当した中で実際に起きた出来事をもとに、

  • なぜこのような事態に至ったのか
  • どこに注意すべきだったのか

を振り返ります。

① 背景:おせっかいなOJTが始まった理由

  • 人手が少ない職場だった
  • 新しく来た人が不安が強く、質問が多かった
  • 私自身が「困っている人を放っておけない性格」だった

業務だけでなく、

不安を和らげるための声かけや気持ちのフォローまで行うようになり、

結果として業務+メンタルの両方を支える役割になっていきました。

② 問題の芽:頼られる関係が生んだ歪み

次第に、

  • 何かあるたびに私に確認する
  • 判断を自分でせず、安心を求める
  • 「どう思いますか?」「間違えたらどうなりますか?」という質問が増える

という状態になりました。

この時点で、

教える側と教えられる側のバランスは崩れていたと思います。

③ 一線を引いた理由

このままでは本人の成長にもならず、

自分自身も消耗すると感じ、

  • 業務はマニュアルに沿って淡々と
  • 感情面のフォローは最小限に

と意識して距離を取りました。

これは「突き放した」のではなく、

本来あるべき業務の形に戻したつもりでした。

④ 相手の受け取り方:不安の強さが生んだすれ違い

しかし相手は、この距離の取り方を、

  • 急に冷たくなった
  • 嫌われた
  • 裏切られた

と受け取りました。

もともと不安が非常に強く、業務を進める中でも、

  • まだ起きていないミスを過度に心配する
  • 細かい点まで事前に確認しないと不安になる
  • 「間違えたらどうなりますか」「その場合はどうするんですか」と
    先回りした質問を繰り返す

といった傾向がありました。

また、

  • 手順がうまく理解できないと「マニュアルが分かりにくい」
  • 思うようにできないと「きちんと教えてもらっていない」

と、原因を自分以外に求める発言が増え、

確認や質問の仕方も次第に詰めるような口調になっていきました。

そのような中で、

業務を整理し、マニュアルに沿って淡々と指導する姿勢に切り替えたことで、

  • 感情を込めて教えてくれなくなった
  • 冷たい
  • 高圧的

と受け取られるようになりました。

結果として、

業務上の指導そのものよりも

**「どう言われたか」「どう感じたか」**が前面に出るようになり、

最終的に「ハラスメント」という言葉が使われることになりました。

⑤ ハラスメントが申し出られたあとの現実

まず、

「ハラスメントです」と本人が申し出たことを受けて、

職場では事実確認のため、

  • 管理職と本人が個別に面談

が行われました。

そこで「何があったのか」「どう感じたのか」を

本人から聞き取ります。

その後、

私が事情聴取として呼ばれました。

このときは、

  • 職場の管理職
  • 派遣会社の担当者

の3人で話をしました。

正直に言うと、

管理職も派遣会社の担当者も終始真顔で、

一切感情を交えませんでした。

責められているわけではないのに、

空気はとても張りつめていて、

「ハラスメントって、会社では本当に厳しく扱われるんだ」

と、肌で感じた瞬間でした。

⑥ ハラスメントの事情聴取で大切だったこと

事情聴取では、

「自分がどう思っているか」よりも、

  • 何を
  • どのように
  • どの手順で

伝えたかという事実が重視されます。

私が意識したことは次の点です。

① 感情を交えず、事実だけを説明する

  • マニュアルに沿って説明したこと
  • どの工程まで進んでいたか
  • どういう言葉を使ったか

を、淡々と説明しました。

② 相手がそう感じた理由を考える

自分に悪意はなくても、

  • 不安が強い相手にとって
  • 言葉が強く聞こえた可能性

は否定できません。

③ 原因が自分にある部分は素直に謝罪する

冷静に振り返り、

  • 配慮が足りなかった点
  • 繊細な相手への伝え方

については、

相手をそう感じさせてしまった点については申し訳なかった

と、自分に原因がある部分は認めて謝罪しました。

これは全面的に非を認めるという意味ではなく、

事実として整理するための姿勢です。

④ 正当化しすぎない

相手の性格や問題点を指摘することは、

たとえ事実であっても控えました。

事情聴取で大切なのは、

  • 再発防止
  • 現場をこれ以上こじらせないこと

だと感じたからです。

結果として、

「意図的なハラスメントではないが、

相手がそう感じた可能性はあるため注意が必要」

という整理になりました。

⑦ 学び① 善意とハラスメントは無関係ではない

この経験で学んだのは、

  • 善意であっても
  • 正しいことを言っていても
  • 業務上必要な指導でも

相手が「攻撃された」と感じれば

問題になる時代だということです。

⑧ 学び② メンタルフォローは業務ではない

特に強く感じたのは、

  • 不安の処理
  • 感情の安定
  • 安心させる役割

これらは、

同僚やOJT担当者の仕事ではないということ。

業務と感情を一緒に引き受けると、

必ずどこかで無理が生じます。

⑨ 学び③ 自分を守るためにできること

同じような立場の人に伝えたいのは、次の点です。

  • 教える内容は必ずマニュアル・手順に沿う
  • 判断や安心を代わりに引き受けない
  • 個人的な相談に踏み込みすぎない
  • 距離を取ることは冷たさではなく「線引き」

⑩ まとめ

今回の出来事は、

私にとって苦い経験でしたが、同時に

ハラスメントという言葉の重さと難しさを、現実として学ぶ機会にもなりました。

誰でも、

教える側・支える側になった瞬間から、

意図せずハラスメントの当事者になり得ます。

だからこそ、

「いい人でいよう」とするよりも、

「自分の役割を守る」ことのほうが、

結果的に自分と相手、両方を守るのだと感じました。

今回、

「まさか自分がハラスメント?」という出来事が、

突然の事故のように起こり、正直、精神的なダメージは大きかったです。

それでも振り返ってみると、

色々あった人生に、また一つ貴重な経験が加わりました。

自分のステージが、また一段上がったようにも感じています。

精神的には決して楽な出来事ではありませんでしたが、

この経験を通じて得た学びに、そして関わった相手にも、

今は感謝の気持ちを持っています。

これからも、

自分を守りながら、人生を笑って過ごしていきたいと思います。

この経験が、

同じ立場にいる誰かの参考になれば幸いです。

えむでした🙋‍♀️

おまけコーナー📹

ハラスメントで心が消耗していた時に、何度も聴いていた、ちゃんみなさんの 「i love you」

この曲は、ちゃんみなさんが娘さんに向けて書いた楽曲。MVは娘さんの目線で描かれていて、母としてのちゃんみなさんの愛情が、静かに伝わってきます。

心がすり減ったとき、そっと包み込んでくれるような、あたたかい一曲です🎧

※動画はYouTube公式チャンネルより引用しています


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